Hans J. Wegner
ハンスJ.ウェグナー(1914-2007)は、デンマークデザインの海外進出に大きな役割を果たしたほか、50-60年代には、人々の家具に対するイメージを一新するような作品を次々と発表し、大きな影響を与えました。 椅子のデザインを追求し、500以上のデザインをしたことから、「椅子の巨匠」として世界中で知られています。
ウェグナーは家具職人H.F.スタルベアーグの元で家具を学び、17歳で家具職人の資格を取得。1936年から1938年まで工芸スクールに在籍した後デザイナーとしての活動を開始します。1940年、ウェグナーはアルネ・ヤコブセンとエリック・ムラーが担当する、オーフス市(デンマーク第二の都市)市庁舎の建築プロジェクトに参加し、そこに納める家具をデザインしました。また、同年にはデンマークデザイン界に大きな貢献を残した家具工房、ヨハネス・ハンセン社との共同作業も始まります。
1944年には、中国の明朝時代の椅子に影響を受けたチャイナチェアシリーズの最初の作品となる椅子をデザイン。このチャイナシリーズの最後の椅子となるのが1949年にデザインされたCH24、Yチェアです。Yチェアは、カール・ハンセン&サン社で1950年から生産され、今日ウェグナーの最も成功を納めた椅子となっています。