ハムセ アンティークラグ T-1333

Designer
Year1800年代末頃
Size1800×1460
Collection
Brand

トライバルラグとは、西・中央アジアの部族が家族の暮らしや儀礼のために織り上げた毛織物の総称です。絨毯やキリムのほか、袋物や紐、動物の装飾など、生活に欠かせない道具として作られてきました。 ギャッベやペルシャ絨毯など都市工房で販売用に生産された絨毯とは異なり、 1950年頃以前のトライバルラグは商業性とは無縁に自家用の道具として織られたものです。天然染料(植物・虫・鉱物など)による微妙な『色斑(いろむら)』と深みのある色合い、手紡ぎ羊毛の不均一な表情、羊毛の経年による艶。こうした特徴が重なり合い、その時代にしか織り得なかった表情を見せています。 一方で1950年代以降になると、木綿のタテ糸や機械紡績の糸、合成染料が一般的になり、1960〜70年代には欧米市場での需要を背景に、商業的に織られるラグが増えていきました。今日「トライバルラグ」として流通しているものの多くは、この時代以降に織られたものが中心です。 天然染料や手紡ぎ羊毛で織られた同じ質のラグは、今ではもう作られることがなく、完全に生活の道具として織られた時代の産物です。暮らしに寄り添う実用品であると同時に、後世に残していくべき一枚です。

Additional info
欧米でトライバルラグの人気が高まった理由の一つが、イラン南部のハムセラグのデザインや色彩にあると言われており、大胆なデザイン構成の中に、小さな星や花などの幾何学モチーフが散りばめられています。天然染料と思われるインディゴブルーや茜の色相もハムセらしいバランスの取れた一枚です。

地域・部族: イラン南部 ファルス地方
ハムセ連合 バーセリ支族
素材・色: 羊毛
納期目安: 約1週間
配送料金: 区分B 〉
¥330,000
Color
数量:
展示品あり(富山)

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